千葉県四方山話「第11話 横浜紀行!PART2」

8月…再び横浜へ。

5月に訪れた時(第5話参照)、初めて行った「中華街」で「横濱大飯店」の味が忘れられなくて、もう一度訪れてみました。何百軒も軒を連ねる「中華街」で、何も同じ店に行かなくてもいいのに…との声もあり。…ごもっともです。でも、「横濱大飯店」 それだけの価値があるとても美味しいお店なんですよ! 一品料理からデザートまでとにかくうまいし、飽きない! リピーターが多く、ファンに支持されているのも納得です。

そもそも「ヨ・コ・ハ・マ」 見所があまりにも多すぎてとても一度に周りきれるものではなく、「ベイブリッジ」や「ランドマークタワー」などまだまだ行っていないところがたくさんある…。それに夜景も見たいしな。だから、何とか「PART3」までで、横浜編を完成させようと思っているのですが…。

そんなわけで、「横浜紀行、PART2」は、前回訪れることができなかった「赤れんが倉庫(赤れんがパーク)」を中心にレポートしてみようと思います。それに、今回の横浜行では偶然にも日本が世界に誇る豪華客船「飛鳥」にお目にかかることができたのもラッキーでしたね。

今回はこんなルートで歩いてみたのさ、ヨ・コ・ハ・マ!

今回は、「横濱大飯店」で早めのランチを食してから、中華街のシンボルである「横浜関帝廟(よこはまかんていびょう)」を巡り、山下公園へ散策してみました。ところで、関帝廟といえば、「三国志」で有名な関羽を祭る、商売の神様として知られています。今回はあいにく工事中で全容を拝見することはできなかったのですが、それでも欄干やガラス細工の屋根飾りなど、中国の伝統的な建築工法が鮮やかに再現された廟の造りは、さすが!というほかありません。ライトアップされた関帝廟を、ぜひ一度見てみたいと思っているのですが、それはまた次の楽しみにとっておくことにします。

関帝廟

港には、例によって「氷川丸」が迎えてくれましたが、その優美な姿は相変わらず健在です。今回は、ベイサイドコース!とばかりに、ここから左にルートをとりました。青い空に青い海。港町横浜の心地よい風…そんなイメージを思い描いていたら、すっかり忘れていたよ、今は8月。照りつける夏の陽射しに、こぼれ落ちる汗…おお、なんてこったい!

「赤い靴の女の子」像の横を通過。

しばらく歩くと白い造りの休憩所が見えてくる。中には自動販売機とトイレだけ…。テーブルもイスも白一色というシンプルなたたずまい。風通しのいい立地にほっと安らげるひととき。トイレ休憩に立ち寄ってもいいし、喉の渇きを癒すのもいい。観光客向けのサービスエリアなので、気兼ねなく寛ごう。でも、館内は「禁煙」だかんね!一息ついたらいよいよ「赤れんが倉庫」に向かう。

ここがお目当ての「赤れんが倉庫」と「赤れんがパーク」だ!

「赤れんが倉庫」は、言わずと知れた横浜港のシンボルのひとつ。映画やTVのロケ地としても有名ですね。TVドラマ「あぶない刑事」のエンディングも隣接する「赤れんがパーク」で撮影されました。

1号館と2号館があって、それぞれ1911年と1915年に建設されたのだそうです。明治期ならではのれんがによる意匠が特徴で、横浜の繁栄の歴史を見守り続けてきた名建築物です。1号館は、各種ショップや展示・イベント会場など主に文化施設として、2号館は各種ショップに飲食店など主に商業施設として、今年の4月12日に改装オープンしたばかりです。館内はいずれも撮影禁止で、画像を紹介できないのが残念ですが、興味を持たれた方はぜひ「赤れんが倉庫」のHPにアクセスしてみて下さいね。館内には、インテリア・雑貨。アクセサリーなどたくさんの楽しいお店が目白押しです!

私、イチ押しのお店は1号館の中にある「Yokohma Glass−横濱硝子−」です!このお店、横浜で初めての宙吹き硝子工房として、知る人ぞ知る有名なグラススタジオなんですって。なるほど、店内には色鮮やかなガラス細工のインテリアやアクセサリーが所狭しと陳列されています。透き通った音色の風鈴から、「え、こんなのどうやって作ったの?」という置物まで、いつまで眺めていても飽きません。店内には気軽に体験できるガラス細工教室も付設していて見ているだけでもとても楽しいお店です。

さて、というわけで、今度は「赤れんがパーク」の方を散策してみることにしました。「赤れんがパーク」というのは、「赤れんが倉庫」周辺の芝生や花壇などが整備された緑地公園のことです。

ここでめずらしいものを発見しました!

何と「旧横浜港駅のプラットホーム」が公園の片隅にあるじゃないか!かつて汽船連絡列車の駅として、外国航路の運航日には東京駅との間を列車が走ったといいます。どことなく郷愁を漂わせるその面影に、かつての「横浜港駅」の賑わいが思い浮かぶようでした。この空間だけ、あのころのまま時間の流れが止まったかのように静かなたたずまいであったのがいかにも印象的でした。

それにしても駅のプラットホームをこんな形で移転・将来的に保存していこうというアイデアを考えたヤツってすごいな…尊敬するぞ。

感動モンの「飛鳥」との出会い!!

「赤れんが倉庫」に到着した時、すでに気がついていたんですが、妙に目立つ大きな船が1隻…。でも、横浜なんだから大きな船の1隻や2隻と、その時はさして気にも留めなかったんですが、よくよく船体をみれば「飛鳥」の文字が…。

名前ぐらいは聞いたことがあると思うんですが、世界1周クルーズの豪華客船として、1991年の就航以来大人気を博しているあの「飛鳥」です。
港越しに見えるベイブリッジを背景に、夏の午後のつかの間の休息。船体に目を向けると夏の陽光の中でその優美な姿がキラキラと輝いている。う〜ん、美しい。

タメになる用語解説

あ、ちなみに「喫水(きっすい)」というのは、「船が水上に浮かんでいる時に、水面から船底までを垂直に測った深さ」のことです。また、「ノット」というのは「船の速さを表す単位」のことで、「1ノットは1時間に1海里(=約1,852m)進む速度」をいいます。だから、「飛鳥」の最大速力21ノットというのは、時速に換算すると約39km/hということになります。

ついでに、世界1周クルーズについて一部分お教えしておくと、来年は3月11日に横浜を出発し、103日間かけて世界の7つの寄港地を訪れます。その間、地中海やアマゾン川クルーズなどたっぷり船旅を楽しめるというわけだ!気になる料金は、というとエコノミークラスで1人:4,100,000円 !!桁がまちがってるわけじゃないぞ。これがロイヤルスイートルームだったら一体いくらになることやら…考えただけでも気が遠くなりそうだ。

余談ですが、推理小説に興味がある人は、この「飛鳥」を舞台にした内田康夫氏のミステリー小説『貴賓室の怪人〜飛鳥編』を読んでみるといですよ。
作者自身が実際に「飛鳥」に乗って世界1周クルーズを体験しているので、その緻密な船内描写やストーリーは、必読の価値あり!とお勧めします。私も読んでみましたが、巻頭のデッキプランなど見ながら読み進めていくと、実際に自分が乗客として船旅をしているような錯覚に引き込まれるから不思議です。

「汽車道」を通って、歩いて帰ろう!

「さてと、そろそろ帰ろうか」ということで、桜木町の駅に向かう。

ところで、赤れんがパークの前からは、「桜木町駅行き」と「横浜駅東口行き」の「みなとみらい100円バス」が15分間隔で運行されていて、みなとみらい21とのアクセスがとても便利になっている。たとえば、ここから「パシフィコ横浜」や「クイーンズスクエア」、「横浜美術館」などみなとみらい21内にある施設を手際よく周ろうと思ったらこの路線バスを利用するといいぞ。なんといっても区域が広いので、上手に利用すれば移動の足と時間をカバーしてくれるスグレものだ! ちなみに、どの区間・路線も1乗車100円ね。お得な1日乗車券は、300円だ。

でも、時間に余裕があるなら「汽車道」を通って歩いて帰ろう!

明治44(1911)年に開通した鉄道の跡地を整備した「汽車道」は、全長約500mの緑と花に囲まれたプロムナード。ここには、アメリカ製とイギリス製のトラス橋が今でも残っているのだ。

まず、「赤れんがパーク」の前から、横断歩道を渡り、「横浜ワールドポーターズ」を目指す。ここは、世界中の商品が集まる横浜の貿易市場で、ヨーロッパやアジアをはじめ世界各国の品揃えを誇る大型店で、ショッピングのスポットとして絶対に欠かせません。レストランの造りも凝ったお店が多いので、その国や都市の情緒を味わうこともできますし、女性必見のスポットとしておススメ!!

ワールドポーターズのエスカレーターを降りると、すぐ目の前にトラス橋があります。ここからがいよいよ「汽車道」です。「ランドマークタワー」を右手に仰ぎ、「桜木町」へ一直線!この写真は、ここから逆行をついて撮った「ランドマークタワー」なのさ!少し芸術的な写真を…と狙ったショットでしたが、狙いすぎたようです。それにね、この日はすごく風が強くて、歩くのも大変だったのよ、ホント!

ランドマークタワー

ここまで、紹介した行程ですが、スタートを「桜木町駅」として逆に進む方が、ルートとしては一般的なのかも知れません。でもそこは、それぞれ。自分なりのお気に入りのルートやスポットを開拓してみるのも、「横浜巡り」の楽しみのひとつだと思います!



ご注意:
上記の記事は、地域情報サイト「まいぷれ」で掲載されていた「千葉県四方山話」というコンテンツを転載したものです。記載されている内容は、当時のものですので、現在の情報とは異なる可能性があります。ご了承ください

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南野 風

生粋の千葉県人。船橋在住4年目も、学生時代から社会人までアルバイト・仕事・遊び…にとあらゆるステージとして活躍していた過去を持つばっかりに、妙なことにやたら詳しい。 若く見られることも多いが、実際は「いい歳こいて…」と言われることも少なくない。あまり知られていないが、短歌をたしなむ吟遊詩人の顔を持つ。家庭では一男一女の父親である。
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南野 風

生粋の千葉県人。船橋在住4年目も、学生時代から社会人までアルバイト・仕事・遊び…にとあらゆるステージとして活躍していた過去を持つばっかりに、妙なことにやたら詳しい。 若く見られることも多いが、実際は「いい歳こいて…」と言われることも少なくない。あまり知られていないが、短歌をたしなむ吟遊詩人の顔を持つ。家庭では一男一女の父親である。

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