千葉県四方山話「第12話 そうだ。銚子に行こう!」

今年の夏休みはどこへ行こうか…。

家族で、そんなことを話しているうちに、いつしか「そうだ。銚子に行こう!」ということになった。前々から機会があれば、ぜひ行ってみたいと思っていたが、実は小学生の頃、地元商店街のバスツアーで一度だけ訪れた記憶がある。心象風景には、いつの時も「夏の青い空、青い海」がある。海へのあこがれは、この歳になっても心尽きないのがわかる。楽しみだなぁ──、と指折り数えてこの日を待っていたんだもんね。

当初一泊しようか、ということでプランを考えていたが、いろいろ考えているうちに、今回はとりあえず日帰りにしようことになった。それでもって、もしよかったら、次回訪れる時に一泊二日にすればいいよな…というわけである。

いよいよ出発!いざ銚子へ!!

千葉県銚子市。

関東最東端に位置するこの町は、日の出のビュースポットとしてよく知られています。水郷筑波国定公園として指定されている銚子半島一帯は、豪快な海岸線でも有名ですね。そして、何と言っても銚子漁港から水揚げされたばかりの新鮮な魚が味わえるのがうれしい。さて、銚子へのアクセスは…というわけで、我が家(船橋市)からのルートを調べてみると、R296(成田街道)を利用してほぼ一直線に房総半島を縦断し、八日市場でR126に合流し、銚子方面へというのがいいのかな…と思い、朝7時に出発しました。
道路状況は比較的スムーズでしたが、一般道のせいか銚子に着いたのは、午前10時。片道所用時間は約3時間かかりました。ふうっ…。

R126が銚子市に入ると三崎町で銚子有料道路(普通車150円ね!)との分岐がありますが、直進すれば銚子大橋を経て、茨城方面へ向かうことになりますが、どちらの道路を選択しても構わないので、ポイントは事前に目的地と行程をしっかり決めておくことでしょうね。あ、それと銚子有料道路から海はあまり見えないので…念のため。

でも、いろいろ確かめてみるとルートの選択肢はたくさんあって、たとえば東関東自動車道の佐原香取ICからR356を利根川沿いに銚子方面へ、千葉東金道路の松尾横芝ICからR126をというように、居住地や目的地に合わせて柔軟に対応したい。

ところが、この日は陽射しこそ照っていたものの折りからの強風で、海上は波も高く、靄がかかっていて、あいにくの荒天でした…。オロロ〜ン。

銚子といえば…。その1

先にも書いたのですが、銚子の魅力といえば犬吠埼を中心とした岬あり断崖あり砂浜ありと、起伏・変化に富んだ豪快な海岸線にあると言ってもいいでしょう。

まず、訪れたのが「長崎鼻」とよばれる磯と「長崎海水浴場」です。ここは、磯遊びと海水浴ができるというので楽しみにしていたのですが、あまりにも強風のため海に入るのを断念。犬吠埼に向かうことにしました。

犬吠埼

明治7(1874)年、イギリス人技師リチャード・ブラントンの設計によって造られた西洋型第1号の灯台だ。高さが約31mあり、れんが造りの建築物としては日本一の高塔といわれています。内部には99段のらせん階段があり、これを登りきって展望台に出ると、眼下に太平洋を一望できます。その眺望にはひたすら圧倒されますが、きっと新鮮な感動を与えてくれるはず!平成10年には、「世界の歴史的灯台100選」にも選ばれています。灯台敷地内には、資料展示館が付設されています。

駐車場に注意しましょう。誘導している人がいますが、うっかり指示にしたがって入ると駐車料を徴収されます。灯台正面に向かって進行する道をそのまま入って行きましょう、ね。無料です

犬吠埼

犬吠埼灯台

ランチは回転寿司「しまたけ水産」!

「しまたけ水産」の回転寿司はネタも大きく、しかも新鮮でうまいよ!それにテレビでも紹介されたらしい…。そんなことを聞いていたので行く前から、お昼はここで!と決めていたのだ。さて、場所がわからないので住所を頼りに大体の見当をつけて車を走らせる…。ちょっと迷ったが、わりとすぐに見つかる。何のことはない。銚子電鉄犬吠駅のすぐ近くじゃないか。

時間は、12:15頃。すでに行列ができていて、「おいおい…。」店内に入り名前を記入して待つ。順番は15組目だ。待つこと約1時間。ようやく店内に入ることができた。
店内には、レーンが2つ。それに家族連れのためのボックス席と奥座敷がある。回っているネタは確かに大きい。中でも特に目立つのが「タコ」だ。これ、半端な大きさじゃないぞ!「サーモン」や「赤身」、それに「有頭えび」などネタが大きすぎてしゃりが見えない。「鰯」や「キンメダイ」などはいかにも新鮮な感じでよかったぞ。

ピンク皿:100円,緑皿:200円,青皿:300円,ベージュ皿:500円!となっている。「イカ」とか「たまご焼き」などは、ピンク皿だが、大部分のネタは青皿に集中している。「このひと皿で吉野屋の牛丼(並)一杯より高いんだね…。」とか、「ほっかほっか亭の空揚げ弁当は310円だったっけ…。」とかそんなことをつぶやきながら食べるあたり、私、小心者なのかも知れません…。結局、ベージュ皿は一つも食べることができませんでした…。

銚子といえば…。 その2

「しまたけ水産」の第2駐車場は、銚子電鉄「犬吠駅」のすぐ前にある。

これ幸いとばかりに、さっそく駅の周辺を散策してみることにした。そもそも銚子電鉄。大正12(1923)年に、開通。銚子駅と外川駅間約6.4キロをおよそ20分かけて結ぶローカル線である。駅は全部で10カ所あり、犬吠駅はプラットホームなどタイルがふんだんに使われていてポルトガル風のユニークな駅舎となっている。聞くところによれば、風車のある銚子駅はオランダ風、君ヶ浜駅はイタリア風ということだ。

銚子電鉄の車両は、赤と黒のツートンカラー。

おお、ちょうど今電車がやってくるじゃないか!

ここで、決死の撮影を試みることにした。
てててっ…と走り出すと、駅のそばの踏み切りへ。
通過する電車を至近距離で撮影しようというわけさ。

駅前広場にはビュッフェ形式の電車レストランがあって、名物の「かれいぱん」(350円)を売っていた。何とこの「かれいぱん」。大きさが、30センチぐらいあるんですよ!駅舎の中では、もっとスゴイのがあった!! その名も「ぬれ煎ソフトクリーム」!ソフトクリームというのは、地方ごとに特色があってその産地の名物をアレンジしたものが多いですよね。そういうのってみんなも食べたことあるでしょ?たとえば、伊豆だったら「わさびソフトクリーム」、同じ千葉県でも南房や外房だと「びわソフトクリーム」というように…。でも、ここまでくるとすごいな…。さすがに食事のあとでは食べる気になれず、この二つは次回の持ち越しとなったのさ。あ、「銚子−外川間は片道310円、往復で540円。一日乗車券だと620円」ということなんで、そこんとこ参考までにつけ加えておきます。

銚子電鉄

地球の丸く見える丘展望台

さて、とお腹もいっぱいになったところで、これからどこに行こうか…。というわけで選んだ次なる場所は、「地球の丸く見える丘展望台」だ。

実は、ここ。行く前から期待していたところだったのですが、この日の気象を考えると眺望はどうかな…と半分あきらめていました。それでもしつこく、少しでも「丸く見える」のがわかればいいなと残り半分望みをかけて赴いてみました。そうすると、やっぱり「はぁ〜」でした…。

館内の1階は「お土産コーナー」、2階は「イベントホール」、3階は「展望ラウンジ」とそれぞれ楽しめ、寛げるようになっています。エレベーターも3階までで展望スペースへは、3階から階段で上ります。それと、ね。お土産はここを利用するといいかも…。というのも、地酒(日本酒)の品揃えが豊富なんですね、ここ!

おススメの地酒は、「君ヶ浜物語」! 辛口でさっぱりとした軽快な飲み口、観光客に人気の一品です。情報誌未確認(^0^)の隠れた名酒といえるかも…。魚介類などは、後述する「ウオッセ21」でいいとして、キーホルダーなどの小物や飾り物などわりと充実していました。家族連れなら見て周るだけでもきっと楽しめますよ。

ウオッセ21

「ウオッセ21」は、銚子ポートタワーに隣接した水産物卸売りセンターです。見どころいっぱい、おいしさいっぱい、楽しさいっぱい!とうたっているようにサービスも充実していて、休日ともなれば銚子土産を求める観光客ですっごく賑わっています。

それもそのはずで、銚子漁港に水揚げされた新鮮な魚介類や地元の特産品をはじめ、国内外から集められた豊富な品揃えに加え、シーフードレストラン「うおっせ」では、新鮮な「海の幸」を味わうこともでき、「銚子を訪れたら、ここは絶対に行かなきゃソン!」というおススメスポットです。発砲スチロールいっぱいにつめられた干物が1,000円、水揚げされたばかり!今年の初サンマが3匹で1,000円、カンパチ丸ごと1匹1,000円という具合…。ちょうどこの時期は天然の岩ガキが旬ということで、いや〜カキが大好きな私としては食指がそそられましたね─。

たいていの店で試食が可能なので、自分の舌で実際に味わいながらいろいろな味をたしかめてみましょう。

我が家で選んだおみやげは、銚子東洋株式会社の「銚子漬」(イワシ・サバ・サンマ)としだやの「イワシの角煮」です!特に「銚子漬」は、地元の特産品である醤油をベースに魚肉を独自の調味液を浸みこませ、熟成させたもので、魚臭成分を取り除きうまみだけを残す独自の製法がとられているんですね─。おかずによし、つまみによしと、とにかく理屈抜きにうまいぞ!「イワシの角煮」は、1パックずつ袋に入っていてそのまま弁当のおかずなどにも利用できそう。味もさることながら、口あたりもやわらかくとても食べやすいものになっているんだ!

「今度はここで昼食を…」と決めたのが、「食事処 魚座屋」。とれたての海の幸をたっぷり盛り付けた海鮮丼(1,500円)、穴子1匹を丸ごと天ぷらにした穴子丼(1,000円)は、器に収まりきれないほどのボリュームがあったぞ。そのメニューと盛況ぶりを目の当たりにしてから、次は何としてもここで食べてみたい、ひそかに心に思い定め、ウオッセ21をあとにしたのでした…。

最後に…

「銚子」は、のんびりと、思い切り、ぜいたくに遊び、楽しめるスポットです。銚子観光の魅力は、豪快な海岸線の美しさと新鮮な魚介類が食べられることですね。味わいにしても寛ぎにしても、目的に合わせてすてきな休日を過ごすことができると思います!!周辺のホテルは、泊りがけでも日帰りでも、それぞれ趣向を凝らしたプランが目白押しで、休日のひとときを心行くまで楽しめることでしょう!自分のお気に入りのホテルを見つけてみるのも、また旅の楽しみでもあります。

今回、我が家の銚子行は、あいにく天候に恵まれませんでしたが、今度訪れるときはぜひ泊りがけであれもこれも楽しんでみたいと、早くも次の計画を思い描いている“南野風一家”でした。これもまた旅の楽しみといえるでしょうね。



ご注意:
上記の記事は、地域情報サイト「まいぷれ」で掲載されていた「千葉県四方山話」というコンテンツを転載したものです。記載されている内容は、当時のものですので、現在の情報とは異なる可能性があります。ご了承ください

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南野 風

生粋の千葉県人。船橋在住4年目も、学生時代から社会人までアルバイト・仕事・遊び…にとあらゆるステージとして活躍していた過去を持つばっかりに、妙なことにやたら詳しい。 若く見られることも多いが、実際は「いい歳こいて…」と言われることも少なくない。あまり知られていないが、短歌をたしなむ吟遊詩人の顔を持つ。家庭では一男一女の父親である。
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南野 風

生粋の千葉県人。船橋在住4年目も、学生時代から社会人までアルバイト・仕事・遊び…にとあらゆるステージとして活躍していた過去を持つばっかりに、妙なことにやたら詳しい。 若く見られることも多いが、実際は「いい歳こいて…」と言われることも少なくない。あまり知られていないが、短歌をたしなむ吟遊詩人の顔を持つ。家庭では一男一女の父親である。

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