千葉妖怪伝説「その二十三 県民の森の恐怖」

千葉の妖怪・幽霊・心霊スポット・伝説などを今まで紹介してきたが、今回詳しく紹介する”千葉県民の森”から”ダルマ神社”にかけてエリアは千葉県下でも有数のスポットである。

この千葉県民の森心霊エリアと私の因縁は10数年前に遡る。

当時社会人として新人だった私は、上智大学大学院で外国語を学んでいた親友Tと、怪しい史跡・廃屋などを探検する「あやしいもん探検隊」というユニットを組んでいた。その活動の模様は、後にツカサのウイークリーマンションのファックス雑誌に連載される事になるのだが、年に1回程度5.6回に渡り各地の探検を行っていた。その訪問地も、日光東照宮・安達ヶ原の鬼婆・福島の霊山・羊太夫の墓・蛇骨地蔵・青木ヶ原・相模湖・滝不動など数え上げたらきりがない。東北の相馬地方で冬期に泊まるところがなく遭難しかかったり、霊山では人面岩を観察中に謎の金属音に見舞われたり、度々悲惨な目にあっているのだが、その中でも”千葉県民の森”での体験は、やばいスポット上位ランクに入る。

ある夜、会社の独身寮でくつろいでいた私のところにTが突然やってきた。今から史跡めぐりに行こうというのだ。その日疲労困憊だった私は、”近場探検”を提案した。その時のコースが”八幡の藪知らず”と”千葉県民の森”であった。以前この連載でも触れたのだが、心霊史上に残る暴挙!”八幡の藪知らず乱入事件”が起きたのもこの夜であった。まずTが私の制止も聞かず、”八幡の藪知らず”に乱入し、我々は次の目的地である”千葉県民の森”に向かった。(ちなみにTはこの暴挙後、身内の不幸があり、自分の行動を深く反省し、今は神仏に対して敬意を払うようになった)

後に後悔するのだが、この”千葉県民の森”が… やばかった。

forest

現場に到着したときは真夜中になっていた。

まったく前が見えない闇とはこういうものか、我々は電池の切れかかった懐中電灯を頼りに中央部まで侵入した。

その時である、突如懐中電灯が消えた。
「あっ… ちぇっ消えちまったよ」
まったくの闇である。真っ黒に塗り潰したとはこの事を言うのであろう。

当初は困惑した我々も、除々に”気配”というものが、感じられるようになった。
「……んっ」
-何かが周囲にいるのである。
まるで我々の動向を観察しているかのごとくである。
(視線?!……見られている)
この時、Tもそう思ったという。
目が見えなくなることで 感覚が開いた…そして、
人(ひと)ではないものの気配を周囲に感じたのだ。

「犬か、犬にしては数が多すぎる」
「確かに、変だ。後から後からわいてくるみたいだ」
私とTはお互いを確認しあうように、公園中央部から道路側に移動する事にした。だが、我々の動き同時に、周囲の気配もその包囲陣のまま移動するのだ。
(…やばい。あまりにもまずすぎる)
終いには、周囲の気配が形になって見え始めた。うごめく白い煙がうねうねと周囲をとりまいているのである。
「おい!!Tあれが見えるか」
「なんだあれは」

これが霊団なのか。緊急事態である。一刻を争う。我々は、周囲の白い煙の中で一番薄い場所に一気に駆け込んだ。煙をつっきる瞬間に耳元で、無数の叫び声が聞こえた。
「ごーうごー」
というのどの奥から絞り出すような声であった。そのまま、追ってくる煙を振り払いながら、車まで逃げ戻った我々は、無言のまま帰宅した。決して興味本位で心霊スポットに行ってはいけない。そう思いながら、今は取材という事で行く運命を私は少々苦々しく思っているのだ(笑)

注意*興味本位で夜中に心霊スポットを訪ねるのはやめましょう。


ご注意:
上記の記事は、地域情報サイト「まいぷれ」で掲載されていた「千葉妖怪伝説」というコンテンツを転載したものです。記載されている内容は、当時のものですので、現在の情報とは異なる可能性があります。ご了承ください。

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