千葉妖怪伝説「その二十七 船橋に謎の怪物出現!?」
2004年春に、和歌山県田辺市にて奇怪な事件が起こった。富田という地域の畑に一直線の足跡が続いているのが発見されたのだ。同地に狸などの野生動物はいるのだが、いづれの足跡も左右二本の足跡が線上に続くはずである。だが今回発見されたのは、まるで(ぴょんぴょん)と飛び跳ねたように、足跡が一直線に林の方まで続いているのだ。この謎の足跡事件は二度に渡って繰り返され、現地でも大きな話題となり、マスコミでは紀伊日報などが大々的に取り上げた。
なお不気味なのは同地に妖怪「がしゃんぼ」という伝説があるという点である。この「がしゃんぼ」であるが、河童の仲間らしく、夏は川に棲息し、冬は山に住むという特徴を持ち、一本足ではねるらしい。現地では、「がしゃんぼ」が現代に甦ったと大騒ぎであるが、和歌山には同じく一本足、一つ目の妖怪である「一つだたら」、或いは「一本だたら」と呼ばれる妖怪が存在するという。この妖怪も山中を一本足で、(ぴょんぴょん)はねくるようだ。「がしゃんぼ」なのか、「一つだたら」なのか?!どちらにしろ、この春、和歌山は伝説の妖怪の復活で大い盛り上がったのである。
なお和歌山では、この「がしゃんぼ事件」は付近で最近目撃されている鹿によるものという解釈が出ているという。つまり、鹿が犯人という事で、終結させたい動きがあるが、現実には、鹿の足跡が一直線に付くことはないようである。これは、猟をやっている知人に確認したが、間違いないと断言していた。不安がる住民を静める為に、安堵感を与える方便なのかもしれない。
ちなみに筆者の友人で、妖怪の妖怪絵師sel女史(この連載でも将門のイラストなどを過去に描いてもらった事がある。ご記憶の方もいるであろう)がちょうど和歌山県田辺に在住であり、何度か現地の取材に行ってもらった。すると妖怪「一つだたら」と、関連深いと言われるタタラ遺跡が付近にあることがわかってきた。(妖怪「一つだたら」の一つ目は、鉄の加工を行う特別な職人たちの集団「タタラ」と関係ぶかい。何故なら鉄の加工作業により「タタラ」は職業病として片目を煩っていたのだ)
なお詳しい場所の確認はまだ照合中だが、鉄の民の象徴であるタタラ遺跡があるとは正直驚いた。大和朝廷が政治的に利用し、使い捨てたとも思える「タタラ」の民の怨念が、現代に甦ったとでも言おうか。
更に付近には「一つ目」というトンネルもsel女史によって確認されており、ますます怪しさが増している。
だが、お話しはこれでは終わらない。なんと「一本足の怪物」は千葉県船橋にも現れたのだ。2004年9月20日、船橋市内某所(新京成沿線)にて、奇妙な足跡が発見された。オカルト研究家の私・山口敏太郎とスタッフがカメラ片手に現場に急行し、その奇妙な足跡を撮影した。その足跡の歩幅は14~15cm程度。足跡の直径は12~13cmぐらい。畑の上を奇妙な蛇行を繰り返し畑の上を歩いているのだ。こいつは一体何者だろうか。確かに、船橋では坪井の森がなくなってから、狸も度々目撃される。他に狐はこの50年目撃されていない。そもそも野生動物の足跡がここまで綺麗な一直線で付くことはない。では一体なんの足跡なのか?!果たして動物か、機械のあとか、人間のいたづらか。正体が気になるところだ。次号、この足跡について徹底的にレポートする。
ご注意:
上記の記事は、地域情報サイト「まいぷれ」で掲載されていた「千葉妖怪伝説」というコンテンツを転載したものです。記載されている内容は、当時のものですので、現在の情報とは異なる可能性があります。ご了承ください。
まいぷれ編集部
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