おとぼけIT日記「第1回 キーボード恐怖症!」

お客さん先でパソコンを見せてたり、仕事場にお客さんが来たりすると、横から「はーー、早いねーー」などとしょっちゅう言われます。特に私のキーボード操作が早い訳ではないのですが、パソコンを普段使わない人にとっては、訳のわからない配列のキーボードを叩く事によって日本語が出来てくるのが神業のように見えるらしいのです。

keyboard

ここでかならず質問されます。
「どうやったらキーボードを見ないで文章が書けるようになるの?」
つまり、ブラインドタッチはどうしたらマスターできるのか?というご質問です。

これはパソコン初心者に共通する大きな“悩み”であり“恐れ”かも知れませんね。

私もパソコンを大学時代に“特にあてもなく購入してしまった”くちです。最近はテレビや新聞にあおられて私みたいな人が多いのではないでしょうか。就職する時期になりブラインドタッチも出来ないでやっていけるのか?ワードやエクセルの“存在”は知っていて“開く”方法は知ってるけど使い方やそのソフトの特徴なんて全然わからない。一応文字は書き込める・・・

面接で「ワードやエクセルは使えますか?」と聞かれたときに隣の人は「アルバイトでグラフ作成とかはしてましたが、マクロはあまり詳しくないです。」と答え、わたしは「使えます!」

・・・・・・

もちろんソフトが使えるかどうかなんて人を採用するときの重要な部分ではないので、問題はありませんでしたが、今思うとさすがに恥ずかしい。“知らない”って事を知らなかった。

わたしの恥ずかしい過去はさておき、ブラインドタッチに関しての私の奮闘記録を紐解くと

まず最初は、ブラインドタッチができるように、「特打」なるソフトを5,000円ほど出して購入しました。ゲーム形式で無理なくできると謳っているものです。ですが、ゲームのわりには楽しくない!正確に分析してみますと、「私のキーボード操作がへたくそすぎてなかなか先に進まずストレスがたまる一方でゲームの楽しさを味わう事が出来ない!」さすがに短気のわたしには時間を無駄にしている気がして長続きしませんでした。そして、一回目の試みは失敗に終りました。

そして大学の卒業論文の時期が来ました。なぜかわたしの教官は“手書き”指定・・・・手書きで原稿用紙100枚なんて・・・下書きですら大変なのに、100枚も清書するなんて考えただけで滅入って来ました。そこで私は交渉をしました。「パソコンなんてビジネスマンの常識で、手書きなんて社会に出てから役立たない!学生生活最後の締めくくりなんだから、そのまま就職する会社の人に見せても恥ずかしくないようにパソコンでするべきです!」なんだかよくわからない理由をつけてパソコン使用をみとめてもらいましたが、ブラインドタッチとは程遠い状態。ですが自分で言い出したのだから自分だけでもパソコンで仕上げなくてはいけない。

10枚くらい出来上がると、普段つかわない手つきなので変な疲れ方・・・友達には「手書きの方がサクサク書けるよー」なんて言われてあせったりもするがパソコンを使うことに固執して頑張る。

40枚くらい書くとだんだん慣れてきて、ちょっとだけ見なくても書ける文字がある。

こうして100枚ほど書き上げ、大学近くの居酒屋で友達と苦労話をしていると「万年筆のインクの匂いが染み付いた」とか「修正液の匂いが50枚すぎたくらいから気持ちよくなってきた」とか匂い系の話もありましたが、一番の話は追加・訂正・削除の苦労。途中の文章で変更があるときは文字数があうように、句読点や言い回しにものすごい時間を費やしたとの事。一つ前のページなら書き直す気もしますが、真中くらい書き終えた時点で読み返して、どうしても構成自体が事が判明したとき、それはそれは絶望的な孤独感に見舞われたそうです。

そういえば私はキーボードのイラツキはあったものの、そういった悩みはありませんでした。パソコンの偉大さを初めて実感したときでした。

結局ブラインドタッチは習得出来ませんでしたが、一太郎を使いこなした!と勝手に思い込んで特に何もせず就職しました。半年後、気が付いたらブラインドタッチができるようになっていました。ブラインドタッチをしようと心掛けた事はなく、右も左もわからない状況で必死に仕事をしていただけなんです。そうしたらできるようになっていました。文書を作成したり、メールで業務連絡したり。私がブラインドタッチを習得するまでの経緯はこんな感じです。

初心者の方はメールでお友達とやり取りしたり、掲示板に書き込んでみたりしてはどうでしょう?“話す”ことや“伝える”事を目的としていると、キーボードのわずらわしさをあまり感じることなく習得できるのではないでしょうか。

けど私にもブラインドタッチできないものが最近メジャーになって来ました。携帯電話です。わざわざ携帯電話でメールをするより、電話してしまった方が楽なので、数回試しただけでその後は使っていません。携帯電話のブラインドタッチを習得する日はいつ来るのやら・・・

今日のまとめ:「習うより慣れろ」


ご注意:
上記の記事は、地域情報サイト「まいぷれ」で掲載されていた「おとぼけIT日記」というコンテンツを転載したものです。記載されている内容は、当時のものですので、現在の情報とは異なる可能性があります。ご了承ください。

おすすめ