おとぼけIT日記「第3回 パソコンを買う!」
今、まいぷれを読まれているみなさんの目の前には、当然ですが、パソコンがありますよね。そのパソコンを買われるとき、みなさん、やっぱり悩みましたか?それとも今は会社や学校のパソコンからごらんになってますか?
どちらにしても、「パソコンをいつ買うか」「どの機種を買うか」というのは、誰にとっても身近な問題のはずです。(「私はもう持ってるもーん」という方、安心していてはいけません。お隣さんが「パソコンを買うので相談に乗って!」という日はすぐにやって来ます。そうでなくても、パソコンを買ってメールの便利さを知ると、どうしてもまだ持ってない友達に「あんたも買いなって!」と言いたくなるものなのです)
そこで今回は、自称「パソコン購入アドバイザー」として数々の友人知人に高価な出費をさせ、自分の買い物欲求を満足させてきたまいぷれ編集部吉田が、「パソコンの買い方」についてお教えしましょう。
パソコンの買い時っていつ?
パソコンの買い時っていつ? ───よく聞かれる質問です。
きっぱりとお答えしましょう。
パソコンは、いつ買っても半年後には必ず後悔します。
たとえば吉田のメインマシンである「PowerBook G3/400」、今年1月に購入した時は、定価で40万とちょいしました。しかしそのわずか半年後には、ほぼ同じ性能でもっと新しいマシンが、同じメーカーから29万8000円で出ました (T-T)しかしここで泣きを入れていては、真のパソコンユーザーにはなれません。
変化の早いこの業界、3ヶ月ごとに「もっといいもの」が「もっと安く」出てくるのは当たり前なのです。ですからパソコンは、「買おうと思ったときが買い時」です。どうせいつ買っても後悔するのですから、少しでも興味を持ったときに、その興味が色褪せてしまわないうちに買うのが一番いいのです。
どうやって選べばいいの?
これも答えから言ってしまいましょう。
今売られているパソコンは、どれを選んでも初心者の方には十分です。値段と相談して、あとは「なるべく親切そうなお友達が持っているのと同じ機種」を選んでおけば間違いありません。
最近のパソコンは本当に優秀で、普通にインターネットをしたりワープロを使ったりするのには、どれも不自由ありません。今の入門機は、2年前にプロが使っていた機種より確実に高性能です。(それどころか、今のパソコンって、1969年にアポロを月に送ったときのNASAのコンピュータ全部を合わせたより高性能だと言われています。今のパソコン一台が、ですよ)
※しかしそうは言ってもパソコンの性能を判断する方法は、知っておいた方がいいですよね。かつて(といってもほんの数年前まで)は、パソコンの性能を見る目安として、「CPU」「ハードディスク容量」「メモリ」という三つのポイントを見ていました。今でもよく耳にする言葉のはずです。これらの簡単な判別の方法を付録にまとめておきましたので、気になる方はそちらを見てください。
さて、性能の細かい数字は気にしなくていいことは今言ったとおりなのですが、じゃあパソコンを買うとき、何を気にすればよいのか───まいぷれ編集部が考える「ポイント」は、以下の四点です。
■まず、WindowsかMacintoshか
パソコンには、大きく分けて二種類あります。それがWindows(ウインドウズ)とMacintosh(マック)です。(「LinuxやOS/2もあるじゃん」と思ったあなた、あなたは初心者ではないので、読み飛ばしてください)
世の中のほとんどのパソコンは、Windowsです。IBMも東芝もNECも富士通もSONYも、全部Windowsだと思っていただいてかまいません。メーカーが違っても、中身は同じように使えます。が、アップルというメーカーが作るMacintoshだけは、少し種類がちがいます。Windows用のソフトはMacintoshでは使えませんし、逆も同じです。
かつてはMacintoshのほうが直感的で使いやすいと言われていましたが、今はWindowsも使いやすくなっていますので、どちらも大差ありません。また、インターネットやワープロなど、基本的なことはどちらでも同じようにできます。
強いて言えば、
- デザインや音楽業界には、Macが強いと言われています。
- それ以外の全てのビジネス業界、つまり世の中の大半では、Windowsが使われています。
したがって、デザインや音楽用のソフトはMac用のほうが充実していますが、それ以外のほとんどの分野では、Windows用のものが優れていると言ってよいでしょう。そのようなことがどうでもよければ、「仲のいい友達が使っている方」を選んでおけば間違いありません。もし編集部のオススメを聞かれたとすれば、特別な理由がない限り、Windowsをおすすめします。世の中の約90%の人が使っているパソコンですから、あとでいろいろと周りに置く機器を買うときにも、選択肢が多いからです。
───などと書いていますが、吉田は根っからのMac派。心の底では「Macのほうがいいに決まってんじゃん」と思っているのですが、編集部の他のメンツに冷ややかな目で見られることが分かっているので、あえて冷静なフリをして書いてみました。そう、Macユーザーって、数が少ないかわりにとても熱心なファンが多いので、Macを買ったら親切に教えてくれる人が多いですよ。
■ノートかデスクトップか
2000年12月現在、MacかWinかよりも大切なのは、「ノート型かデスクトップ型(据え置き型)か」という選択であると思われます。というのも、従来はノート型なんか高くて気軽には手が出なかったのですが、ここのところ本当に安くなってきているのです。違いを挙げると、以下のようになります。
ノート型
いい点:もって運べるし、使わないときはどかしておける。これは本当に便利。
悪い点:それでもやっぱりデスクトップ型より高いです。あと、部品が繊細な上にどうしても持ち運ぶ機会が多くなるので、デスクトップ型よりは壊れやすいかもしれません。
デスクトップ型
いい点:ノート型よりは安いです。さらに、「拡張性」といって、あとから自分でいろいろ部品を付け足したりすることがノートよりも簡単にできます。
悪い点:でかい。
デスクトップ型もノート型も使っている吉田個人としては、予算さえ許すならば、ノート型を選ばれたほうがいいかなあ、と思います。ちょっと実家に帰ろうか、というときもすぐに持って帰られ、メールのチェックなどができる手軽さが、他の何にも変えられません。
■CD-ROMかDVDか
はい、できるだけ分かりやすく説明しますので、逃げないでください (^^;)ほんと、コンピュータ用語って、難しそうにみえますよね。でも分かっちゃえば、大した意味はないんですよ。CDはみなさんご存知ですよね、あの音楽を聴く円盤。それが現在進化して、以下のように訳の分からないことになっているんです。(上に行くほど単純、下に行くほど高度なものです)
CD…ご存知、音楽用です。
CD-ROM…CDに、音楽でなくパソコンのデータなどを入れたものです。”ROM”は、「リード・オンリー・メモリー」、つまり「読むだけのメモリ」という意味。
CD-R…CD-ROMは「読むだけ」でしたが、CD-Rは「書き込み」もできます。つまり自分でデータを書き込んで、音楽CDを作ったりもできます。”R”は「Recordable(レコーダブル)」、つまり「記録できる」という意味です。
CD-RW…上のCD-Rは、一回しか書き込みができず、一度書き込んだ物を消すこともできませんが、CD-RWは、何度も書き込んだり消したりできます。”RW”は「ReWritable(リライタブル)」、つまり「再び書き込める」という意味です。
DVD…上のCD-ROM、CD-R、CD-RWはいずれもCDが進化した物ですが、DVDだけはちょっと系統が違います(見た目は同じ銀色の円盤ですが)。CDは基本的に640MBしかデータを入れられないのですが、DVDはその約7倍、4.7GBのデータが入ります(MBもGBもデータの量の単位です。要するに、CDにはふつう音楽が10曲くらい入っていますが、DVDなら70曲くらい入る、ということとです)。CD-Rなどと違って、書き込みはできません(DVDが進化して書き込みができるようになったものも存在しますが、まだ一般的ではありません)。では、DVDにどういったメリットがあるかというと、現在は、たくさんのデータが入ることを利用して、映画を丸ごと一枚のディスクに収めたりしています。
音楽CD、CD-ROMは、簡単な技術なので、現在のどのパソコンでも利用できます。ですから悩むべきは、書き込みのできるCD-R/RWを選ぶか、映画を観られるDVDを選ぶか、です。吉田の個人的意見は……映画はパソコンで観ないので、やっぱりCD-R/RWのほうがオススメかなあ……。
■画面の大きさはどうか
パソコンを選ぶときのポイントその4は、画面、つまり「モニタ」のサイズです。モニタには2種類ありまして、一つが最近流行の液晶モニタ、もうひとつがブラウン管です(CRTと呼ばれます)。
CRT(ブラウン管)のよい点は、安いこと、液晶より発色がよいこと。逆に液晶モニタのよいところは、とにかく狭い場所におけること、そしてカッコイイ物が多いこと、でしょうか。これはもう好みですので、予算にあったタイプを選んでいただくとして、やはり問題は大きさです。考えればすぐ分かることですが、画面は大きい方が使いやすいですが、とくにCRTは、大きいと場所をとります。普通に使われる方でしたら、CRT(ブラウン管)なら17インチ、液晶なら15インチくらいを選ばれれば問題ありません。ノート型の場合でしたら、最近は14.1インチが流行ですが、12インチぐらいでも十分使えます。
他にも悩む材料はいくつかあるのですが、まいぷれでは、新しくパソコンを買うときには以上の四つの点をまず気にしていただくのがよいと考えます。
(「どのメーカーのものを選ぶか」という大きな問題が残っているのですが、最近は本当にどのメーカーさんも初心者用のマシンに力を入れられていますので、どこがいいと一概に言うことはできません。強いて言えば、どうせ値段はすぐ下がるのですから一万や二万の値段の違いにはこだわらず、「しっかりとサポートしてくれるお店で」「しっかりとサポートしてくれるメーカーのものを買う」というのがいいのではないでしょうか。)
まいぷれ編集部のパソコン
さて、一応仮にもインターネットを使ってお仕事をしているまいぷれ編集部では、どんなパソコンを使っているのでしょうか。編集部内のパソコンを全部あげていたらキリがありませんので、この「おとぼけIT日記」執筆グループに選ばれた精鋭3人組(笑)、わたくしこと吉田と、石井、田中の3人がふだん使っているマシンをお教えしましょう。
3人とも使っているマシンは一台ではありませんが、メインで使っているのは、以下の通り。外に持って出る機会も多いという仕事柄、どれもノートブックでした。
吉田のメインマシン
PowerBook G3/400 Apple社製
CPU PowerPC G3/400MHz
HD 6GB
RAM 384MB
モニタ 液晶14.1インチ
DVD
石井のメインマシン
ThinkPad i Series (Model 1459) IBM社製
CPU モバイル Celeron 366MHz
HD 4.8GB
RAM 64MB
モニタ 液晶14.1インチ
CD-ROM
田中のメインマシン
DynaBook 2650 東芝製
CPU モバイルCeleron – 466MHz
HD 12GB
RAM 192MB
モニタ 液晶14.1インチ
CD-ROM
(自分で書いておきながら言うのもなんですが、なんでしょう、この恥ずかしさは……。女の人が自分の台所を人に見られたくないっていう感覚が、こんな感じなのでしょうか)
以上、まいぷれ編集部吉田がお届けする、「パソコンの買い方」あれこれでした。みなさまがより自分にあったマシンでこの世界を楽しまれること、期待しています。
今日のまとめ:「パソコンは買おうと思ったときが買い時! …いつ買っても半年後には後悔します」「今のパソコンは何を買っても高性能!」
ご注意:
上記の記事は、地域情報サイト「まいぷれ」で掲載されていた「おとぼけIT日記」というコンテンツを転載したものです。記載されている内容は、当時のものですので、現在の情報とは異なる可能性があります。ご了承ください。
まいぷれ編集部
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